那覇空港の旅客ターミナル 第1・2滑走路間に移転構想
- 2017/09/20
- 12:38
2017年9月18日の琉球新報に以下の記事が掲載されていました。
新旅客ビルと施設一体整備 促進連盟が那覇空港拡張案
主要経済団体や行政機関など県内36団体でつくる那覇空港拡張整備促進連盟(会長・石嶺伝一郎県商工会議所連合会会長)は17日までに、那覇空港の第2滑走路完成後を見据えた将来計画案をまとめた。現滑走路と第2滑走路の間を埋め立てて用地を造り、新たな旅客ターミナルビルを整備して航空需要の伸びに対応できるようにする。さらにホテルや商業施設、コンベンション施設などこれまでにはない機能を一体的に集積させるなど、「世界最高水準の国際リゾート・ビジネス空港」の中長期の整備目標を打ち出す。
琉球新報 2017年9月18日

○所 在 地 : 沖縄県那覇市
○滑 走 路 : 長さ 3,000m×幅45m
○空港面積 : 約330ha
○種 別 : 拠点空港(国管理空港)
○運用時間 : 24時間
○旅客ターミナルビル
国内線ビル 約8.6万m2
国際線ビル 約2.4万m2
○貨物ターミナルビル : 約4.4万m2
○乗降客数
国内:約1,695万人、 国際:約308万人
(平成28年度現在、過去最高)
引用:那覇空港プロジェクト


引用:那覇空港プロジェクト
乗降客数も年々増加し、着陸回数もH28年度はH17年度比で約11.5倍となっています。


引用:那覇空港プロジェクト
乗降客数は全国第5位です。
着陸回数は第6位ですが、滑走路1本の空港としては福岡空港に次いで第2位です。
旅客施設にしても滑走路にしても容量不足となってきています。

左図のように滑走路が2本となっても増えるのは2割程度です。
参照 : 琉球タイムスプラス(2017年7月25日)
なぜ、滑走路が2本になっても発着回数が劇的に増えないかというと、構造上の問題を抱えているからです。

2本の滑走路の間隔は広く設定されているオープンパラレルですから、同時に離着陸は可能です。
しかし第2滑走路へ行き来するためには現在の滑走路を横断しなくてはなりません。
さらに自衛隊も使用しているのでスクランブル発進もありますし・・・
また、嘉手納基地が近いこともあり、米軍機の侵入経路と重なってしまうという問題もあります。
様々な要因から発着回数は劇的に増やせない状況です。

そこで、旧国際線ターミナル部分に国内線と国際線ターミナルを結ぶ形で連絡施設を建設します。
それによりチェックインカウンターの増設やバスラウンジを設置することができます。
また遠く離れたところを使用しているLCCも移ってくることになる模様です。
2020年の完成を目指しており、完成すると年間2150万人まで受け入れが可能になるとのことです。
参照 : 琉球タイムスプラス(2016年1月8日)
しかし、もはや拡張の余地はあまりなく、すぐにまた問題が生じることは容易に想像できます。
そこで、冒頭の話題が出るわけです。
乗り男的には第2滑走路建設の話が出たときに、滑走路間にターミナルビルも移せばいいじゃん!とすぐに思ったわけです。
現行の滑走路を横断しないといけないし、北側にしか第2滑走路への誘導路がないし・・・
まぁ、素人の私が思うくらいですから専門家が考えないわけはありませんよね。
ただ、この構想ではこの構想では地下トンネルを建設しないと旅客施設へアクセスできない形ですよね?
それであれば、瀬長島側からアクセスできるような設計にしたほうが良いのではないでしょうか?
冒頭の構想とは向きを入れ替えてターミナルビルや商業施設を南側に設置してフィンガーを中央寄りにする方がよくないですかね。
イメージとしてはバンコク・スワンナプーム国際空港とか、香港・チェックラップコック国際空港みたいな感じで。
どちらも2本の滑走路の間に旅客施設がありますよね。
スワンナプーム国際空港は内際同じビルで作りもコンパクトでいい見本な気がします。

バンコク・スワンナプーム国際空港

香港・チェックラップコック国際空港
現在の国際線ビルはまだ新しい施設なのでもったいない気もしますが、
長い目で見ると滑走路間に旅客施設を建設する方がよさそうですよね。
実現しても完成までには長期間かかりますしね。
建設後は現行ビル部分を貨物用に使うとかどうですかね。
いろいろと想像するだけでも楽しい乗り男でした。



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